住宅ローン事前審査って何?家族で押さえておきたい進め方と基本ポイント

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住宅の購入を考え始めたものの、最初に立ちはだかるのが資金計画ではないでしょうか。中でも「住宅ローン事前審査って何だろう?」と疑問を感じるご家族も多いはずです。せっかくの住まい選び、無理なく安心して進めたいもの。この記事では、住宅ローン事前審査の意味や流れ、チェックされるポイント、そして家族全員で安心して審査を進めるための工夫まで、わかりやすく解説します。理想の住まいを叶えるための第一歩として、お役立てください。

住宅ローン事前審査って何?住宅購入を考えてる家族のための基本

住宅を購入しようとするご家族にとって、「住宅ローン事前審査」とは、どのような位置づけなのでしょうか。簡潔にわかりやすくご説明いたします。

まず事前審査は、金融機関が簡易的に返済能力や信用情報、借入希望額と物件価格のバランスなどを確認するための審査です(いわゆる仮審査と同様です)。これは売買契約前に受けるもので、住宅ローンが通る可能性があるかどうかの目安となります〈仮審査〉。一方、本審査はさらに詳しく、収入証明や担保価値、健康状態などを厳密に評価します〈本申し込み審査〉。この2段階の審査を経てはじめて融資が実行されます。〈出典:nomura‑k、ARUHI〉

なぜ事前審査が必要かと言いますと、売買契約を結んだ後に住宅ローンが通らずトラブルになることを防ぐためです。事前に「お借り入れできる見込みがあるか」を確認することで、ご家族に安心感と計画性をもたらします。結果として売主や不動産会社にも無用な負担をかけずに済むのです。〈出典:auじぶん銀行、serai.jp〉

ご家族のスケジュールに合わせて、事前審査の流れを見てみましょう。一般的には以下のような流れが多いです。

流れ内容所要期間の目安
① 申し込み希望の借入額・期間・収入情報などを提出即日~数日
② 審査結果通知返済可能か簡易的に判断1~7日程度
③ 売買契約と本審査へ事前審査を通過後、本格的な審査へ進行その後さらに1~2週間程度

このように、事前審査は申し込みから結果までが比較的短期間で進み、ご家族で物件選びや契約のタイミングを安心して進められるのが特徴です。ぜひ落ち着いたスケジュールで検討を始めてみてください。〈出典:SBIアルヒ、みずほ銀行〉

家族で知っておきたい事前審査でチェックされる主な項目

住宅ローンの事前審査でチェックされる項目は、家族で安心してマイホーム購入を進めるうえでとても大切です。以下の表は、国土交通省の調査などをもとに、特に多くの金融機関が重視している項目を整理したものです。

チェック項目 家族にとっての意味合い 注意したいポイント
完済時年齢・借入時年齢 返済が終わる時点の年齢を考え、無理なくローンを組めるか判断されます。 完済時年齢が80歳前後とする金融機関が多いので、返済期間とのバランスを確認しましょう。
年収・勤続年数 家計収入の安定性を通じて、返済能力を見られます。 年収に応じた借入上限の目安(年収の6~7倍)があり、勤続年数は1年以上が一般的な基準です。自営業は3年以上が目安となる場合もあります。
健康状態・信用情報・担保評価 団体信用生命保険加入のための健康確認、他の借入状況やクレカの返済履歴、物件価値の評価が含まれます。 健康状態に問題がある場合、団信加入が難しくなることもあるため注意してください。他の借入や滞納歴があると審査に影響することがあります。

まず、「完済時年齢」や「借入時年齢」は審査のうえで約9割以上の金融機関が重視しており、完済時年齢が高すぎる場合は審査が通りにくいことがあります(完済時年齢:約98.7%、借入時年齢:約97.2%)。家族で年齢や返済期間のバランスを話し合い、無理のないプランを立てることが大切です。

次に、「年収」や「勤続年数」は、返済能力や安定性を見る重要な指標です。年収は借入可能額の目安につながり、勤続年数は1年以上なら多くの金融機関で基準を満たすケースが多い一方、自営業は3年以上が求められることもあります(年収:約92.9%、勤続年数:約93.2%)。

最後に、「健康状態」では、団体信用生命保険への加入が必要なため、健康状態の確認がなされます(健康状態:約97.9%)。「信用情報」は他の借入や過去の遅延状況が記録されており、返済履歴に傷があると審査に影響します。「担保評価」では、購入予定の物件が担保として十分な価値を持つか確認されます(担保評価:約96.1%)。

これらの項目は、家族で事前に整理・準備しておくことで、スムーズな事前審査に備えることができます。

スムーズに通すために家族で準備すべきポイント

住宅ローンの事前審査を通しやすくするためには、ご家族皆さまで準備を進めることが重要です。まずは信用情報の事前確認から始めましょう。CICやJICCといった信用情報機関でご自身の記録に返済の延滞や未納などがないか確認しておくと安心です。審査直前に不安が見つかると対応が間に合わない恐れがありますので、余裕を持ってチェックをおすすめします。

準備項目ご家族で話し合うポイント目的
信用情報の確認延滞や事故情報の有無を共有審査前に不安材料の把握・対策
頭金の用意どの程度の自己資金を用意するか検討返済負担率の軽減
勤続年数・雇用形態転職の予定や変動があるか話し合う安定した収入の維持

表にあるとおり、特に頭金の用意は返済負担率を抑えるうえで効果的で、年収に対する年間返済額の割合を低く保つことができます。一般に年収の20~30%以下に抑えるのが一つの目安です。また、ご家族のライフプランに合わせ、いずれ住宅ローンの完済時年齢や子どもの進学費用などとバランスがとれるよう、借入計画を立てておくと安心です。

さらに、ご家族の勤続年数や雇用形態の安定性、健康状態なども審査で見られる大切な要素です。たとえば「今年転職した」「診断の結果が気になる」という場合は、安定性を示す書類(直近の給与明細や健康診断結果など)を揃えておくことで、審査の際に安心感を与えられます。これらはご家族で情報を共有しながら整理しておきましょう。

家族みんなで安心して進める住宅ローン事前審査の進め方

住宅ローンの事前審査は、家事や子育てと並行して進めるには少し工夫が必要です。まず、申し込みから結果までの流れについて整理すると、金融機関によって異なりますが、申し込みから結果が出るまでに通常数日から一週間程度かかります。オンライン申し込みであれば迅速に進むこともありますが、繁忙期や書類に不備がある場合は時間が延びることもありますので、余裕をもって計画することが大切です。

流れ家族との工夫ポイント
事前審査申し込み家の中で時間が取れるタイミング(子どもの昼寝時間など)を活用して、オンラインで申し込みを完了させる
結果待ち家族カレンダーに「〇日までに結果予定」と記載し、その間に他の家事や予定を調整する
結果確認結果が届いたら家族みんなで確認し、次の本審査に向けた段取りを話し合う

続いて、余裕あるスケジュールの立て方についてです。事前審査にかかる時間の目安は数日から一週間、本審査はさらに1〜2週間ほど必要で、全体では1ヶ月ほど見込んでおくのが安心です。この期間をふまえ、家族のカレンダーに「申し込み期日」「結果確認期日」「本審査提出期日」などを記入しておくと、みんなで共有しやすくなります。

事前審査に落ちてしまった場合の再トライについても触れておきます。一度審査に落ちた場合でも、申請時より状況が改善していれば、再審査で通過する可能性があります。再申し込みのタイミングとしては、返済負担率を下げた、収入状況が良くなった、新たな対応を整えた場合など、変化が見られたときが適切です。金融機関によっては、再審査は3~6か月後に行うのが望ましいとされています。家族で話し合い、準備状況と相談しながら再挑戦するスケジュールを整えることをおすすめします。

まとめ

住宅ローン事前審査は、家族みんなが安心して住まい探しを進めるための大切な一歩です。年収や健康状態、信用情報など家族の将来設計に関わる項目が確認されますが、あらかじめ準備を進めることでスムーズな手続きを目指せます。慌てず家族で話し合いながら進めることで、安心して理想の住まいへの第一歩を踏み出せます。不安なことや分からないことがあれば、早めに相談を始めることで余裕を持った住まい探しが実現します。

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